■ この広き道、されど狭き門 / マタイ16:13~26 (2008-11-09)

アパ・ルームというデボーション冊子にこういう「証し」があった。 父を亡くした一人の兄弟は、父親の形見として遺品の中から、空っぽの財布を選んだ。 その皮財布の匂いを嗅ぎ、おそらく父も嗅いだであろう、皮財布の匂いを懐かしんだ。 財布の中には幾つもの小さいポケットがあったが、その一つに小さくたたんだ紙切れが入っていた。広げて読むと、懐かしい父の文字でこう書かれていた。 「主イエスよ、私はあなたに罪を告白します。どうか、私の心にお入りください。そして、私がこれまでに犯した罪のすべてをお赦しください。主イエスよ、私を赦してくださってありがとうございます。」 それを読んだ彼はひとしきり涙にくれた。しかし、その場で彼は神のみ声を聴いた。 「あなたの父は今も生きている。」

この父は素晴らしい遺産を息子に託した。残したと言うより、たまたまその小さいメモを捨てるチャンスがなかったのであろうか?若しくは捨てられずに自分だけの秘密として持っていたのだろうか。父親が残した信仰の種は息子に受け継がれた。息子を介して、更に種は成長して欲しい。

ピリポ・カイザリヤにおける一連のやり取りの中で、イエスさまのメシヤ告白の最後に語られたのは、キリストの弟子への道に対する招きであった。 私達の教会は弟子訓練が盛んである。既に幾年も取り組んできた。 ようやく幾人かイエスの弟子が育ったと思う。 しかし、弟子訓練は時間と労力、忍耐と継続を要する。 訓練を受けただけで、弟子になれない。 キリストの弟子とは、学びが終わったら弟子となる、のではない。学んだことを他者に分かち合い、その人を育て、その人が弟子作りを開始したとき、初めて「あなたはキリストの弟子を作った」とさえ言えるからだ。 自分が養われただけでは、弟子になったとは言えない。自分が他者の成長に関わり、リーダー育成への道を築いたときこそ、あなたはイエスの弟子となった、と言える。 ここに難しさがある。

自分のことが自分で出来ても、自分が養った人が、更に他の誰かを育てられるか否かは、あなたが初めの人にどう関わったかという結果として出る。 勿論、その人が自身を主の前に自分をどう置いたかに因るのであって、あなただけの責任ではないのだが。 しかし、新約聖書、そして使徒行伝において弟子作りの流れはこうして広がったのである。 キリスト教が「宣教と伝道の宗教」であるならば、クリスチャン達は恵みを独り占めしてはならない。 自分のところで止めてはならない。 恵みと祝福を他者へと押し流さねばならない。自分が「貯水ダム」となってはならないのだ。 恵みは分かち合い、他者に分け与えれば与える程に、自分への祝福となってくるからだ。

どんな種を蒔いたかは、いつの日か必ず分かる。時間がどれほど経過しても、自分が死んでからも、蒔いた種は必ず芽を出す。弟子作りもそのようなものだと思う。 今が如何様であれ、神はお忘れにならない。

蒔いた種は川の流れに沿ってどこかの岸辺に流れ着き、そこで根を張り、やがて人も木陰に身を宿すほどになる、と賛美歌にある。実に真理が歌われている、と思った。 「報いを望まずに人に与えよ。それは主のみ旨なのだから」と言う歌詞に永遠の神への信頼をみる。

私達は数十年でこの世を去る。 この人生で色んな種を蒔いたが、できれば実のなる種を蒔いておきたいものだ。 誰かの為になる様な種を蒔きたい。永遠の救いにつながる実を残したい。 宣教以上に弟子作りは忍耐と寛容が求められると思う。 その働きに精出す者が少な過ぎると思う。 皆、自分のことで精一杯だから。 「収穫は多い。だが、働き手が少ない。」(マタイ9:37~38)と、イエスは言われた。 この日本にクリスチャンが少ない原因の一つは、救われた人が自分のことだけで精一杯で、 他の人の成長に関わるだけの力とビジョンを持っていないからではないだろうか?

イエスのみことばが響く。 「誰でも、わたしについて来たいと思うなら・・・」 「思うなら・・」とある。それは、あなたがイエスの期待に応えたいなら、である。若しくは、神に従いたいと思うなら、である。 そう思わねば、誰一人、キリストの弟子への道を歩むものはいない。その「思い」は、あなたが主から直接にいただくか、自分の深いところからの思い、という事である。 自分の栄光を求める者は多い。しかし、弟子作りに精出す者は少ない。主に祈ろう。

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