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■ ヨブよ、幼子になりなさい / ヨブ記38:1~11 (2010-03-07)

March 7, 2010

ヨブ記は信仰そのものの深い意味を悟らせる、そんな思いがした書物であった。
その深さとは、誰にでも到達できるものであり、誰もが到達できない山の頂上のようなものかも知れない。
 自分を神に明け渡しきると言おうか、己(人間)の限界を悟ると言おうか、神だけが絶対的で無限な方であることを認める、と言おうか・・・分かった様でいて、そのくせ上手く言葉にならない。
なぜなら、そこに神が居て下さることが全てであるからだ。

 

 人間も子供時代にはあまり疑うことを知らない。
 親に対しては特にそうである。しかし、自我の芽生えにしたがって、やたらと自己主張と自己中心的な生き方にこだわる様になったとき、自己の確立以上に誰に対しても反抗的な態度に支配されてゆく。
そのことは同時に自分の悩みともなるが、心の耳など持とうともしないから、自分の声は勿論、誰の声も聞こえて来ない。
 理屈は並べるし、自分は間違っても間違っていない?という世界であるから、どう仕様もない。
しかし、有難いことに我らの主は、歩み寄って下さり、傍に寄り添って下さり、凝り固まった岩か氷の様なこの心を十字架の愛で溶かしてくれた。
だから今、ヨブ記を読んでいても、いとも感嘆に納得してしまう。
 

 私は以前、神さまに対して、「こうして下さらなければならない。」という思いで祈っていたが、今は「あなたの御心のままに」と、変わって来た節もある。そうしたら、肩の力が大分取れたように感じた。
 例えば、「神が何をなさろうとも、その理由を人間に解き明かす義務は無い。」と、言葉にして言える様になった。神には神のご都合があり、お考えを持っておられると知ったからだ。
 神を信じ続けようとしたら、そこに立たざるを得ないのではないかと思う。
 第一、 仮に神がその理由を逐一私達に教えられたとしたら、信仰など存在する意味が無くなる。
 信仰の醍醐味とは、どっちに転ぶか分からないけれども、神を信じているから求めるし、又願った通りにならずとも、それが神の選択と信じて受け取って行けば良いと思えるようになる。
これが自由な自分であり、信仰の妙味だと思う。
 

だが、ヨブの様に生きた人にとっては、超えられない山となったのではないだろうか。
チャランポランな私とは違って、物差しで計った様に律儀で真面目で配慮の行き届き、畏敬に満ちた信仰に生きたからだ。
それだけに、神も自分が尽くした様に応えてくれなければならないと思ったかも知れない。
 

それにしても、数奇な運命を辿った人がいたことを最近知った。
 坂本龍馬の実の従兄弟に山本琢磨と言う土佐藩の侍がいた。
ある日、高価な金時計を手に入れた。盗んだ物ではないが、彼の名で質屋に入れて事が発覚した。
 腹を切らされる寸前、龍馬の手助けにより江戸から東北へ逃げ、更には函館(当時は箱館)へ渡った。
そこで剣術の腕前が功を奏し、道場を開くことになり、やがて見込まれて神主の家に婿入りしたので、苗字も沢辺と変わった。
 更にロシア正教のニコライを知ることとなるが、元々攘夷派の琢磨はニコライを殺そうと大刀を腰に乗り込んだ。
しかし、ニコライの教えの言葉に心を動かされ、更に聖書の教えを知ってからでも殺すことは出来ると考え、通い詰めた挙句信者となった。神主の婿が当時禁教の唯一神を信じたのだから、大変なことであった。
だが彼は「その道の信仰」を曲げることなく自ら艱難辛苦の人生を貫いた。
 彼は日本で最初のハリストス正教徒であったが、やがて最初の日本人司祭ともなった。
 御茶ノ水にあるニコライ堂建築にも関わり、79歳で天寿を全うするまで生涯福音と神に仕えた。
 大河ドラマを見ていて、そこに登場した沢辺琢磨を知ったわけであるが、作家が書く物語以上の驚きが人生にはあることを知った。
 主なるキリストと生きることは、想像を絶する苦しみはあっても、これほどに不思議で味わいのある人間の一生であると思った。
 

 

ヨブ記、また一枚、新しいドアを開いたような思いがした。
 人間の狭さ小ささとは比べようも無いが、宇宙を司る神がこんなにチッポヶな人間達を慈愛というオブラートに包んで下さったことに改めて感嘆を覚えるしかない。
 

 

 

 

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